[ 神社 ]
せせらぎと木漏れ日が織り成す
京都・宮川神社
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京都・宮川神社
せせらぎと木漏れ日が織り成す神社
穏やかな田園風景が広がる田舎町の片隅に、まるで森の中に佇むように静かに鎮座する神社がある。
この神社の名前は、宮川神社。
境内を奥に進むと苔に覆われた美しい小径が森の中に伸び、木々の合間から柔らかな木漏れ日が降り注ぐ。
目を閉じれば、木々にそよぐ風が鳴らす葉音と、森の中で流れる小川のせせらぎが穏やかなハーモニーを奏でている。
創建の記憶
宮川神社の始まりは、遥か古の時代に遡ると伝えられる。
この神社は、延喜式内の神社として定められており、それは1000年以上も前に日本全国の神社が記録された「延喜式神名帳」に記載された神社であるということを表す。
そうした事実からも、この神社に流れる時の重みを感じることが出来るだろう。
創建時は、現在の山の麓ではなく、神野山(現:神尾山)の山頂に近い場所にあったと伝えられる。
そのため、かつては神野神社と呼ばれていたという。
当初祭られていた神は、「伊賀古夜姫(いがこやひめのみこと)」という女性の神の一柱のみだった。
その後、豊前国(現:大分県)の宇佐八幡宮か「誉田別命」を勧請し、二柱が祀られることになる。
新たな名前を宿して
中世までは、この地の守り神としても繁栄していたのだが、1577年に起きた、神尾山の合戦によって焼失の憂き目にあってしまう。
その後、この地では天候不順が相継ぎ、農作物の不作が起き、飢饉が続くことになったという。
そうした出来事の要因は、神による祟りであると考えた村人たちは山頂から現在の山の麓に移し、祈りを捧げ、祭祀を行った。
そして、神社の名称も村の名前を冠し、「宮川神社」という名前を宿し、新たな歴史を刻み始めたのであった。
豊かな自然が織り成す美しい風景と、古の時代から紡がれた記憶が織りなす宮川神社。
この場所は、悠久の時を越え、訪れる人々を時の彼方へと運んでゆくのだ。
- text/photo STUDIO HAS
- photographer Taishi Yokogawa
Information :
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京都府庁旧本館
address : 京都市上京区下立売通新町西入薮ノ内町
Reference :
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「松室重光と古社寺保存(日本建築学会計画系論文集 第613号)」
- 著者:
- 清水重敦
- 出版:
- 日本建築学会
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「桜のいのち庭のこころ 」
- 著者:
- 佐野藤右衛門
- 聞き書き:
- 塩野米松
- 出版:
- ちくま文庫
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text/photo :HAS Magazineは、旅と出会いを重ねながら、それぞれの光に出会う、ライフストーリーマガジン。 世界中の美しい物語を届けてゆくことで、一人一人の旅路を灯してゆくことを目指し、始まりました。About : www.has-mag.jp/about
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